足場職人に必要な資格とは?必須資格からあると有利な資格まで解説

2021/05/28
足場 資格 (1)

埼玉県川口市を拠点とし、仮設足場工事を専門に手がける甫架設(はじめかせつ)です。

どのような仕事においても資格の存在は非常に役に立ちます。
就職や転職ではもちろん、社内でも一定の資格を取ると給料が上がったり、待遇が良くなったりなんて話も耳にします。

足場職人にも「取得するとよい資格」と「取得しないと現場に入れない資格」など、さまざまな資格が存在しています。

必須資格について

足場 資格 (1)

建設工事で組み立てる足場は、高所での作業を行う上では欠かせないポジションです。
しかし、足場から落下する事故や組み立ての不備による足場の倒壊などの労働災害が多く発生しているのも事実です。

足場の組み立て等作業従事者特別教育資格とは

このような労働災害防止を強化するため、労働安全衛生規則が一部改正され、平成27年の7月1日より「足場の組み立て等作業従事者特別教育資格」という資格の取得が義務化されました。

これによって指定された講習学科を、指定された時間受けることが義務付けられました。
なので、この足場の組み立て等特別教育を受けないことには、現場での足場の組み立てと解体、変更の作業をすることができません。

足場に関する組み立てや解体を管理する指揮監督者はもちろん、組み立てや解体を行う作業者もこの足場の組み立て等特別教育を受けることで、初めて足場の組み立てや解体作業に従事できるようになります。

学科のみで行う講習が特徴です。
また、特別教育は実際に作業主任者のもとで作業を行う労働者に対して事業者が行うべき安全教育なので、作業資格とは異なる点に注意してください。

カリキュラムは以下のように組まれています。

<学科のみ>

足場及び作業の方法に関する知識 3時間
工事用設備、機械、器具、作業環境等に関する知識 30分
労働災害の防止に関する知識 1時間30分
関係法令 1時間
計6時間

ちなみに、平成27年7月1日の時点で現に足場の組み立て等の業務に携わる方(地上又は堅固な床上における補助作業の業務を除く)に関しては半分の3時間で終わる短縮教育もされていました。

費用

受講料金は講習を受ける機関にもよって変わってきますが、教材費と消費税を全て含めて、
約8,000円〜10,500円となっております。

対象となる人

必要となる対象者は、満18歳以上で、足場の組み立て、解体、変更に関わる業務を行う人です。

地上もしくは、床上での足場材の運搬や整理などの補助作業を行う人や、足場での高所作業は対象にはなりません。

講習をしている機関

都内では、

・技術技能講習センター
(東京都練馬区豊玉北 4-1-5 1F)
サイトはこちら

・一般社団法人中小建設業特別教育協会
(東京都中央区八丁堀4-2-1 東京リアル宝町ビル4F)
サイトはこちら

などで対応してくれます。

建災防の販売しているサブテキスト

足場の組み立て等作業従事者必携(特別教育用) 800円
足場の組み立て等作業の安全-能力向上教育用テキスト 1579円
新版 足場の組み立て等作業従事者必携 810円

(価格は全て税込)
各種特別教育を実施している建災防(建設業労働災害防止協会)では、足場組み立て特別教育に関するサブテキストも販売しています。

予習や復習にも使用できますので、会社で数冊用意があると良いですね。

販売サイトはこちら

受講までの流れ

受講までの流れですが

1_申し込み
(オンラインもしくはFAXから申し込みます。)

2_受講票の受け取り
(受講機関から、FAXから申し込みの方にはFAXから、サイトから申し込みの方にはメールにPDF形式で添付。郵送の場合も有)

3_受講料の振り込み
(受講票に記載の口座宛に期限内に振り込み)

4_講習会の受講

5_修了書の受け取り

となっております。(機関によって多少異なります。)

フルハーネス型安全帯使用作業特別教育とは

フルハーネス特別教育とは、高所作業で墜落事故防止ための器具を、正しく安全に使用するための教育です。法の改正により、2019年2月以降は一定条件で高所作業をする際、従来の安全帯からフルハーネス型の墜落制止用器具の着用が義務化となりました。

もともと、現場の高所で行う作業時には、墜落での事故を防ぐために安全帯の着用が義務付けられていました。種類が1本つり、もしくはU字つりで使用される胴ベルト型とよばれるものと、腰・肩・背中の上半身全てを覆うハーネス型の2種類があります。

ただ、前者の胴ベルト型では落下してしまった際の衝撃で腰部の骨折や内臓破裂、上半身の一部が客担に締め付けられてしまうことによる胸部圧迫の危険性が指摘されていました。

そこで、2018年の6月に労働安全衛生法が改正され、高所作業では国際規格であるフルハーネス型の採用が決定されました。それに伴いルールの周知などを目的として、フルハーネス特別教育が行われることとなりました。

費用及び対象となる人

該当する条件に応じて値段が変わってきます。

該当者 高さが2メートル以上の箇所であって作業床を設けることが困難なところでフルハーネス型を用いて行う作業に6ヶ月以上従事した経験を有する者。
なお、作業床が設けられている場所での作業は実務経験に含まれません。
料金 5,100円(テキスト代、消費税込み)
講習内容 労働災害の防止に関する知識 1時間
関係法令 0.5時間合計1.5時間
該当者 ロープ高所作業または、足場組み立て特別教育修了者
料金 9,000円(テキスト代、消費税込み)
講習内容 作業に関する知識 1時間
墜落制止用器具に関する知識 2時間
関係法令 0.5時間
墜落制止用器具の使用方法等 1.5時間合計5時間
該当者 上記のどちらにも該当しない者
料金 9,900(テキスト代、消費税込み)
講習内容 作業に関する知識 1時間
墜落制止用器具に関する知識 2時間
労働災害の防止に関する知識 1時間
関係法令 0.5時間
墜落制止用器具の使用方法等 1.5時間合計6時間

該当する箇所を間違えないように確認をしておきましょう。

講習をしている機関

都内では、

・一般社団法人労働技能講習協会
(東京都練馬区豊玉北 1−14−16 豊玉ビル)
サイトはこちら

・技術技能講習センター
(東京都練馬区豊玉北 4-1-5 1F)
サイトはこちら

などで対応してくれます。

受講までの流れ

受講までの流れですが

1_申し込み
(オンラインもしくはFAXから申し込みます。)

2_受講票の受け取り
(受講機関から、FAXから申し込みの方にはFAXから、サイトから申し込みの方にはメールにPDF形式で添付。郵送の場合も有)

3_受講料の振り込み
(受講票に記載の口座宛に期限内に振り込み)

4_講習会の受講

5_修了書の受け取り

となっております。(機関によって多少異なります。)

持っていると有利な資格

足場 資格 (1)
ここからは必須ではありませんが、持っていると有利な資格についてお話をしていきます。

とび技能士

3級〜1級まで資格は存在し、3級でしたら誰でも受験できます。
しかし、2級になると、2年以上の実務経験が必要になり、1級になると、7年以上の実務経験が必要になります。

1級まで取得すると、とび職の中でも上級者の証明になり、一目置かれる存在になることができます。現場では主任技術者として携わることができるほか、職業訓練校での指導員を目指すことも可能です。

しかし、この資格で非常に難しいのが「体力面」です。
課題の難易度よりも、毎年7月中旬の1回しか受けることができず、さらには屋外の炎天下の中で120分もの間ひたすら建物を組むのは至難の業です。体力面も怠らずに磨いておきましょう。
<費用>

学科試験 3,100円
実技試験 18,200円

となっていて、各都道府県の職業能力開発協会に申し込むことで受験が可能です。

石綿(アスベスト)取扱従事者特別教育

令和2年6月5日に,建築物等の解体等工事における石綿(アスベスト)の排出等の抑制を図るため,「大気汚染防止法の一部を改正する法律」
(令和2年法律第39号。以下「改正法」という。)が公布されました。

改正法は,令和3年4月1日から順次施行されています。

これにより、大規模な修繕等ではアスベストが塗料に含まれているかどうかの検査結果を、提出しなければならなくなりました。また、足場設置の際にアンカーボルトを打ち込む時にも石綿作業従事者の資格が必要になりました。

<費用と講習の時間>

費用 8,500円
講習時間 1日間(計4.5時間)

のようになっています。

他にも

  • ・運転免許
    (中型免許まであれば、だいたいの現場に足場材を運搬できます。)
  • ・足場の組み立て等作業主任者技能研修
  • ・玉掛け技能講習
  • ・職長教育
  • ・安全衛生責任者教育
  • ・石綿作業主任者

などの資格も持っておくと非常に心強いです。

資格を持つことのメリット

  • ・できる仕事が増えて、対応できる作業の幅が広がる
  • ・元請け会社が下請け会社を選ぶ際の判断材料になる
  • ・そもそも、独立を視野に入れている場合はきちんと資格を持っておくべき

架設の資格支援、優遇制度について

足場 資格 (1)

甫架設では社員の挑戦を応援しています。

資格取得の費用は会社で負担します

    • ・運転免許取得の費用は会社が立替を行います。甫架設では運転手当がつくため、実質無料で取得することができます。
    • ・とび技能士1級は、学科試験は講習が開催されていますが実技試験に関しては講習がないので、置き場や材料のある会社でなければ練習ができません。
      甫架設ならそこもしっかり対応できますし、とび技能士1級を所持している職人もいるので、直接手厚い指導を受けることも可能です。
    • ・甫架設では「とび」に関する資格であればなんでも支援します。仮に現在使わないけれど将来を見据えて挑戦したい資格であっても応援します。

そして、最終目標はとび技能士1級を目指してもらうことです。

甫架設では挑戦する人を募集しています。

甫架設は何かに新しく挑戦しようとしている人や一生懸命取り組む人を全力で応援する会社です。足場職人という仕事に興味がある/気になるという方はお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

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